約 395,755 件
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2411.html
「あれだ、これは悪い夢だ。夢なら覚めなければいけない。えぇと、こう言う時はどうするんだったかそうだ頬を抓って痛みで目覚めて」 『オイオイオイィィィィ、コノ期ニ及ンデマダ現実逃避カァ?ドウセ、テメェハ痛ミナンザ感ジネェンダカラ、目覚メル事ナンザネェンダヨォオオ!!イイ加減、認メチマエヨへたれぇええええええ!!!!』 軽く現実から逃避した山田に、山田の頭の上に実体化したデビ田が、けたけたと笑う そんな様子に、むぅ、と良子が機嫌悪そうにデビ田に告げる 「はる君を虐めないで」 『----ッチ、ワカッタヨ』 …軽く、恐怖心を抱いているせいだろうか デビ田は良子の言葉に、あっさりと悪魔の囁きとしての仕事を放棄した じ、と やや警戒するようにデビ田を見つめていた占い師が、口を開く 「…俺に用があるというのは、お前か」 『アァ、ソウサァ。オレサマノ主様…ツッテモ、今カラオレサマ裏切リ行為ヲスル訳ダカラ、元主様ニナルガナ。ソイツラノ事ヲ話シテヤルヨ』 「主様、って…」 『ツマリハ、オレサマノ契約者ダナァ』 沙希の言葉に答えるデビ田 悪魔の囁きの、契約者 それは、つまり 『今、コノ街ヲ騒ガセテイル、こーく・ろあ支配型ヲばら巻イテル、張本人トソノ部下ノ情報ダゼェ?欲シイダロォ?』 「…なるほど。確かに、それは重要な情報だな」 『ソウサァ!オレサマヲ消サナイデクレルナラ、オレサマガ知ッテル範囲デ、ミィンナ話シテヤルゼェ?ドウセ、オレサマハ見捨テラレテルシナァ?話シテモ問題ネェダロウシナァ』 「…見捨てられた?」 今度は、山田が疑問符を浮かべる アァ、とデビ田は頷いた 『てめぇトソコノどまぞヲ爆破シテキタ野郎ガイタダロォ?アイツモ、オレサマノ元主様ノ部下ノ一人ダヨ。確カ、「りあ充爆発シロ」ノ契約者ダ』 「…それで、爆発か」 …あれ? でも、俺ってリア充だったのか? 思わず、首をかしげる山田 その拍子に、山田の頭から落ちそうになったデビ田が、ずりずりと頭から落ちないよう、移動する 『元主様ニハ、他ニモ「せいれーん」の契約者ト「たこ妊娠」の契約者、「かいざー」の契約者、「つぁぼノ人食イ」ノ片割レ、だーくねす。ソレニ「ゆにこーん」ノ契約者ガイルハズダゼェ?』 「……多いな」 『マァ、元主様ガオレサマミタイナ悪魔ノ囁キヲタップリバラ撒イテルカラナァ?元主様ニ従ッテナイ奴デモ、暴レテル奴ガイルカモナァ?』 そこまでは把握できねぇ、と答えるデビ田 自分のような悪魔の囁きの卵がどの程度孵っているのか、そこまでは認識できないようだ 『アァ、ソレト、元主様ハ、多重契約者ダゼェ?他ニ、くーるとーッテ都市伝説ト、モウ一ツ別ノ都市伝説ト契約シテル。ブッチャケ、器ぎりぎりダナ。飲ミ込マレテネェノガ不思議ナクライダ』 「あともう一つって、何なんですか?」 首を傾げたマゾに、デビ田は 『知ラネェ』 と、あっさり、シンプルに答えた 「…知らない?お前の契約者なんだろ?」 『知ラネェモンハ知ラネェンダヨ。オレサマノ本能ガ、ソレニハ関ワルナって言ッテキテンダ』 不機嫌そうに尻尾を揺らしながら、占い師に答えたデビ田 本能レベルで関わる事を拒絶するような、都市伝説 …それは、一体どんな都市伝説だと言うのだ? それは、よほど恐ろしい存在なのか それとも、よほど強大すぎる存在なのか ……それとも、単に悪魔の囁きとの相性が悪い存在なのか 「…それで。その、契約者の名前は」 『アァ、名前ナ』 核心の、それを デビ田は、ゆっくりと話す 『…朝比奈 秀雄。支配欲ト権力欲ニトリ憑カレタ、大馬鹿野郎ダヨ』 to be … ? 前ページ次ページ連載 - 悪意が嘲う
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4698.html
「爆発しろ」 私の呟きと同時に、私の前を歩くカップル達からちいさな爆発音が上がった。 お察しの通り、私は「リア充爆発しろ」の契約者。 それも、もともと契約していたのはただ一人の親友だった。 「あたし、彼氏できたんだ」 だからもう契約解除なのと笑って言った彼女にその都市伝説をくれと頼み、晴れて私は契約者となった。 「爆発しろ」 軽い破裂音が響き、周囲のそこここで爆発が起きる。リア充だらけじゃないか。ちくしょう。 幸か不幸か。私にとっては不幸だが、もともとその程度の威力なのか、 それとも契約者である私の力不足か、爆竹程度の爆発しか起きやしない。 小爆発を起こしたカップルはと言えば、きゃあきゃあ歓声を上げて、なあにこわーいなんて甘ったるく抱き合ってやがる。ちくしょう。 それに引き替え、こんなしょっぱい事しかできない私には、一生彼氏なんか出来ないかも知れない。 たまらなく惨めになって 「リア充爆発しろ!!」 絶叫してその場にしゃがみ込んだ。でもどれだけ連中が爆発したって、ちっとも慰められやしない。 「あの、お嬢さん」 顔を上げると、そこには黒いスーツにグラサン姿の、なかなかイケメンのおじ様が。 連れの女などは居ないよう。もしかしてナンパ?私に一目惚れしちゃいましたとか?ようやく私にも春の訪れが!?今12月だけど。 「あ…すみません。邪魔でしたか」 涙を拭いて立ち上がると、彼はそうではありませんと言い、名刺を差し出してきた。 「組織…?」 「ええ、威力は子どもの悪戯程度とは言え、 こちらの立場上、危害が発生する可能性を放置しては置けませんので」 つまり私に、「組織」の管理下に入るか、契約を解除し、 都市伝説を手放すか。どちらか選べと言うことらしい。 私はしばし考えて。いや、考えるふりをして。 「貴方が…担当になって下さるなら、どこまでもついて行きます」 声音にばっちり甘さを乗せてアピール。これに気付かない男はよほど鈍いか三次元不感症だ。 黒服はしばしぽかんと私を見つめ、 「せっかくですが…私は今でこそ『黒服』ですが、都市伝説に飲まれる前からの妻と子が居りまして」 ……やっぱり春なんか遠いんだなあ 「もうみんな爆発しろおおおおお!!!!」 END
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1430.html
サムディ男爵の華麗なる(?)日々 09 (ハーメルンの笛吹きより) か~~~~~っらからからからからからからからからからからからから!! グゥウッドナァイッツ!!エ~~~ンド、ハバナイストゥデーイ? 我輩、雪に誘われ優雅に散歩であるよ いやはや、ハロウィン直後に雪とはなんとも寒いである、この寒さが続いたら、我輩凍死してしまうかもしれないであるよ まぁ、死神だから、死ぬなんて不可能であるがな!か~~~~~~っらからからからからからからから!! ところで、最近学校町でマッドガッサーが大暴れらしいのであるよ マッドガッサーと言えばアメリカ発祥の都市伝説、うっかり我輩の今までの担当地域の都市伝説であるよ でぇぇ~~~も!我輩に責任はナァッシング!! 確かに、アメリカで少々おいたをしていたマッドガッサーがいたのは事実であるよ ただ、そいつはスリーピー・ホロウに首を切られて死んだと聞いているである 多分、それとは別人であるよ うっかり同一都市伝説であったとしても、我輩、アメリカ全土を見張っていた訳でもないから責任負えないのである か~~~~~~っらからからからからからからからからからから!! しかししかし、そのマッドガッサー、なかなか面白い個体であるよ ただの突然変異体であるだけでなく、そのガスの能力が男を女にチェエエンッジさせる!! しかも!女相手の場合は性的欲求を強く引き出させる!! なんとも素晴らしいガスである そんな魔法薬を、是非とも「薔薇十字団」で量産してほしいものであるよ そんな連絡を「薔薇十字団」にしてみたところ、電話を受け取っていたエンちゃんに「セクハラ」って怒られたであるがな!! いやはや、残念無念であるよ ならば、いっそマッドガッサーを捕らえてみるのもありであるかなぁ? マッドガッサーは、あちらこちらの都市伝説組織の恨みを買っている最中であるらしいのだよ うまく「薔薇十字団」で保護すると言う名目で、捕らえる事は…可能そうであるなぁ あんな素敵な能力の保持者、抹殺されるのを黙って見ているのは勿体無いである、からからからからからからから!! ………おぉぉ~~~~っと!? 目の前にいるは、ちょうどその目標のマッドガッサーであるな! ふんふん、隣になにやらヴェールを被った西洋幼女がいるであるが……噂に聞いているマリ・ヴェリテのベートっぽいである 1対2では我輩絶対不利? ノォ~~~ンノンノン!我輩、バトルする気はないである ただ、こちらの傘下にはいらないか説得してみるだけであるよ そぉ~れ、当たって砕けろ!!あ、砕けちゃ駄目であるな か~~~~~~~っらからからからからからからからからからからからからからからからぁ!! 「からからから、グゥッドナァイツ?マッドガッサーとマリ・ヴェリテであるな?」 「!?」 サムディ男爵に声をかけられ、ガスマスクの男…マッドガッサーは、警戒するように身構えた その隣で、マリ・ヴェリテは小さく首を傾げている 「誰ー?」 「…ゲデか。ハイチの死神が、どうしてこんな島国にいやがる?」 「か~~~~っらからからから!おやおやおやぁ?我輩、速攻で正体見破られてしまったであるかぁ?」 からからと、サムディ男爵は笑う まぁ、正体を隠しているつもりなど、今はないが 相手が相手だ、むしろ、正体をおおっぴらにした方がいい 「死神ー?」 「あぁ、直接、命を取ってくるタイプじゃないがな」 いつでもガスを発射できるようにしているらしいマッドガッサー ガスが届くか、届かないか そのギリギリの位置に立ち、サムディ男爵は二人を見据える 「そぉ~~っの通り!我輩、そんな野蛮な事はしないであるよ。ただ、人の黒歴史を暴露するのがちょっぴり好きなだけである!たとえば、マッドガッサー。アメリカにいた頃男にh」 ぶしゅうううううううっ!!! 問答無用で、サムディ男爵にピンク色のガスが吹き付けられる!! 「いやぁんっ!?我輩、女になる気はないであるよ。美女を観察するのは好きであるがなぁ!からからからからからから!!」 「っの、性悪死神が…っ」 数歩退いて、ガスを逃れる マッドガッサーの毒ガスの射程範囲は、さほど広くない 射程範囲を離れてしまえば、すぐに拡散して効果は消滅するのだ ……そのガスを、切り裂くように 幼女の姿のままのマリ・ヴェリテがサムディ男爵に襲い掛かる 「アウッチ!?」 ごがっ!! マリ・ヴェリテに押し倒され、サムディ男爵は強かに後頭部を打った ちょこん、とサムディ男爵の上に座り込むようにして、マリ・ヴェリテはサムディ男爵を押さえつける 「肉ー?それとも女にするー?」 「食欲的にイートされるかいやんエッチィ!な意味でイートされるかの二択!?これは我輩流石にピーーーンチっ!?」 からからと、サムディ男爵は笑う 口にした言葉とは裏腹に、己の身の危険など、全く感じている様子はない 「後者だな。こいつの能力はいざとなりゃ使えるし」 「この状態でガスを発射しちゃいやーーーんっ!?とりあえず、我輩の話をちょぉっとは聞いて欲しいであるよ。ガスを発射するかどうかはそこからサムシィング!」 サムディ男爵の言葉に…マッドガッサーは、一旦、ガスの発射を重い度と待ったようだ しかし、いつでも発射できるよう、構えている マリ・ヴェリテはサムディ男爵を長つけたまま…その、幼女的な愛らしい手が、凶悪な狼の爪を生やし、サムディ男爵の首筋に添えられる 「ユーたち、「薔薇十字団」に所属する気はないであるか?」 「…「薔薇十字団」?」 「知ってるー。ヨーロッパの都市伝説組織ー。引き篭もり集団ー」 「か~~っらからからからから!!マリたんの言う通りであるよ。わりとそんな感じの都市伝説組織である。幸いと言うか何と言うか、活動拠点がヨーロッパなお陰で、「薔薇十字団」は今回の騒動でほぼ被害を受けていないのである。だから……ユーたちを、保護する事が可能であるよ?」 「……保護、なぁ?」 疑いの声が向けられる ガスマスクのせいで表情はわからないが、さぞ、胡散臭いと言いたそうな顔をしていることだろう 「そう!保護であるよ!……ユーたち、うっかり色んな都市伝説組織の恨みを買いすぎであるよ。「組織」に「首塚」、「怪奇同盟」と敵を増やしすぎである。このままでは、「第三帝国」や「メンバー」まで敵に回しかねないであるよ?」 「どんだけ都市伝説組織集まってんだっ!?この街はっ!?」 「か~~~~っらからからからからからからからからから!!この街はあまりにも特殊であるよ。よって、都市伝説組織も集まりまくりである!」 正直、まだまだこれからも増えていくのではないか?…という気配すら、ある 隣町では「イルミナティ」が活動しているらしいし 「そぉっこでぇ!「薔薇十字団」では、そちらにその気さえあれば、保護するであるよ?」 「…それで、そっちにどんなメリットがあるんだか」 「メリット?正直、「薔薇十字団」は引き篭もりが多すぎである。動ける人材は喉から手が出る程ほしいであるよ…それに、その特殊なガス、我輩個人的にとっても興味津々である」 「後半だな?むしろ、本音は後半だな?」 …さて、どうでるか? サムディ男爵は、窺うようにマッドガッサーの様子を見る マッドガッサーは、思案した様子で… サムディ男爵を押さえつけているマリ・ヴェリテに尋ねる 「マリ、お前はどう思う?」 「「薔薇十字団」嫌いー。3,4回殺されたことあるー」 「オーマイガっ!?そう言えばマリ・ヴェリテはフランスの都市伝説っ!?うっかり「薔薇十字団」とやりあった事があったであるか?」 「そりゃあ、もう」 瞬時に、マリ・ヴェリテの姿が、幼女から人狼のものへと変わった 獰猛な眼差しで、サムディ男爵を見下ろす 「…てめらにゃ、何度も殺されたさ。向こうじゃ、俺は生まれた瞬間に討伐対象だ」 「むむむむ、ローちゃんたちも、もうちょっと後々の事も考えて行動してほしいものである」 ギラリ マリ・ヴェリテの鋭い爪が、サムディ男爵を狙う 月光に照らされ、その爪が光り… 「……まぁ、仕方ないであるな」 サムディ男爵の姿が 忽然と、消えた 「…っ、どこに消えやがった!?」 「マリ、こっちだ!」 サムディ男爵が現れたのは…二人を見下ろす位置の、木の上 雪が降り積もるその木の天辺に立ち、からからと笑っていた 「説得が不可能なら、仕方ないであるよ。とりあえず、様子見続行なのである。今の所、「薔薇十字団」はお前たちの敵ではないであるよぉ?」 「あぁ、そうかい」 マッドガッサーは、ガスの発射口を構える 「マリを殺した事がある時点で、俺にとっては敵だがな」 「…か~~~っらからからからからからから!!!友人の言っていた通りであるよ。マッドガッサーの一味は、仲間思いの集まりであるとな!」 再び、忽然と消えるサムディ男爵 ただ、その声だけが、はらはらと雪が降る中、響く 『今度会う時は、改めてユーたちをこちらに引き込む時か……ユーたちをお迎えに行く時であるよ。か~~~~~っらからからからからからからからからからからぁ!!!』 「…性悪死神めが」 マッドガッサーは毒づく 噂通り、あの死神は人の神経を逆撫でするのが得意らしい 「逃がしちまったけど、いいのか?」 「ヘタに正面切って戦って勝ち目があるかどうかわからないからな…相手は腐っても死神だ」 積極的に命を刈り取るタイプではないとは言え …その気になられたら、どうなるかわからないのだ 「とりあえず、帰るぞ、この糞寒い中、外うろつくのは嫌になってきた」 「ハーメルンたちとも遭遇したし、嫌な日だな」 「まったくだ」 まぁ、ハーメルンの笛吹き男は女に出来たからいいが うん、ナイス巨乳だった ぜひとも、今度遭遇した時は自分のガスかスパニッシュフライでエロエロに 傍にいたハーメルン本体も同時にゲットできれば好都合 仲間は、今いるだけでいい これ以上は望まない ……その仲間を護りつつも、野望は達成する その為に…本格的な作戦を練る必要がありそうだ 一気に、広範囲に、このガスを撒き散らす事ができれば… はらはら、はらはら 雪が降る中、マッドガッサーとマリ・ヴェリテは、静かに夜の闇の中へと姿を消していったのだった to be … ? 前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/343.html
買って嬉しい はないちもんめ まけて悔しい はないちもんめ あの子が欲しい あの子じゃわからん この子が欲しい この子じゃわからん 相談しよう そうしよう 俺が組織からの命令は○○町に組織に非協力的かつ危険な契約者がいるから始末して来いと言う物だった 組織の命令でしかも危険な契約者となれば戸惑う必要はどこにも無く二つ返事でOKした俺だったが今は少し後悔している その契約者はまだ年端も行かぬ少女だったからだ 「おじさん?」 「・・・ん?」 イカン・・・考え事をしていた所為で標的が目の前まで来ている事に気付かなかった 「少しお願いがあるの・・・あの帽子を取ってくれない?風で飛ばされちゃったの」 見ると確かに木に帽子が引っかかっている 本当なら今すぐ始末するべきだったんだろうが相手が子供な事からこの任務に抵抗を感じていた俺は最後の頼み位聞いてやろうと帽子を取ってやった 「ありがとう、叔父さん良い人ね」 「あ、あぁ・・・」 「だからね」 少女が朗らかに笑い 「苦しまないように殺してあげるわ」 背筋が凍る様な声でそう言った 「え?」 俺の戸惑いを他所に後ろにあったマンホールの蓋が飛び、中から巨大な生物が現れる 白いワニ、俺が契約した都市伝説だ 「何?!」 契約者の俺の意思と関係なしに鰐が出てきた・・・どう言う事だ!? 「やだ、組織から私の能力聞いてなかったの? 相変わらず杜撰な所ね・・・最期だから教えてあげるわ 私の都市伝説はね――はないちもんめ」 「・・・まさか」 「はないちもんめ」は有名な童謡だがその歌詞の内容は人身売買の歌だと聞いた事がある 「そ、相手にお金を渡す事で相手の都市伝説や仲間を操る事が出来るようになる・・・それが私のはないちもんめの能力」 「金を渡す・・・だと?」 「鈍いわねぇ、帽子の裏を見て御覧なさい」 言われて帽子の裏を見る 帽子の裏には100円玉が貼り付けてあった 「・・・・・・」 「その100円で、あなたのワニ買わせてもらったわ」 とても楽しそうに笑う少女 こんなの、子供のする表情じゃない・・・ 「子供相手だと油断した時点で貴方の負け・・・食べちゃえ」 少女のその言葉を聞いてワニがこちらに向ってくる 今まで何年も共に戦った相棒が俺に・・・・・・バクンッ クチャ・・・クチャ・・・ 「さよなら、間抜けな叔父さん」
https://w.atwiki.jp/legends/pages/245.html
「なんなんだ…こいつらは……」 確かに首無し騎士の攻撃は通っている。首を切り落としていものまでいるってのに…… なのにこいつらは立ち上がってくる。 「マジでなんなんだよ、こいつらはよ! というか、なんで千葉にいるはずのこいつらが!」 無理だ。こんなのに勝てるはずがない。 「逃げるぞ!」 首無し騎士の馬に飛び乗る。騎士は直ぐさま馬を走らせた。 なんなんだこの町は…… さっきの奴らといい、組織とかいうのといい…… それもこれも、この首無し騎士に出会ったのが原因だ。 こいつの、首をとった相手がこの町にいる噂をきいて、俺はこの町にきた。 「よ、よし、ここまでくれば大丈夫だ」 着いたのは俺が数ヶ月前から通っている学校、何故かこのあたりは組織や危険な都市伝説の動きがあまり見られない。 といっても、まったく都市伝説がいないってわけでもない。 いや、むしろ学校内には都市伝説と契約した奴らが複数いるくらいだ。 「お前はバレないようにどっか隠れてろ」 そう言うと、騎士は馬を走らせグラウンドのほうへとむかっていった。 「さて、あの変な奴らがいなくなるまで少し校舎に隠れてるか」 どうせ放っておけば、組織が潰してくれるだろう。 いや、組織のほうが負ける可能性もあるかな? いいや、どっちか片方が消えてくれるなら、それで万々歳だ。 そんな考えをしていると、自然と鼻歌をまじりになってしまう。 「あー…駄目だ、ここも鍵かかってる……」 どこか特別教室に隠れようと思っていたのだが、どこもかしこも盗難予防のためか鍵がかかっている。 「ここも駄目だったら全滅だぞ」 理科準備室、理科室はあいてなかったものの、 理科の先生は、結構いい加減なところがあるので準備室は忘れてるのではないか、と思ったのだ。 「さて……」 準備室の扉に手をかける。そしてゆっくりと力をこめた。 えっと……いや……準備室の扉は開いたんだ。 そのときもしかしたら、理科の先生がいるのかな?とかも考えたんだけどさ…… そこにいたのは、俺がこの前助けた転校生。 いや、それでも、それだけならここまで驚かなかったと思う。 そう、その子が骨格標本にかぶりついてさえいなければ。 なんなんだ……この町は不可解なことが多過ぎる 終 前ページ次ページ連載 - 首無し騎士の契約者
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2901.html
【ある秋の話】 ゾクッ・・・ (裂邪 おいお前ら! 今のわかったか!? (シェイド 何ナノダ、コノ禍々シイ「エナジー」ハ・・・ (バク ・・・「夢の国」だバク。 (ウィル いよいよ動き出したみたいでい! (ミナワ 大変ですよご主人様! 「夢の国」といえば、ものすごく強い都市伝説の一つです! (ウィル 強ぇなんてモンじゃありやせん! ありゃ「地獄」そのものだぜい! (バク 『パレード』に巻き込まれたら最後、もうこの世には戻ってこられないバク! (シェイド ドウスル裂邪? 戦イニ出向クカ? (裂邪 慌てるな! (裂邪 他の契約者が既に動いている。 厄介事には巻き込まれたくない。 (四天王 他力本願!? こんなことが数回あったそうな。 【マッドガッサーの話】 (裂邪 なんか、男が女になったり、女が男になったりする事件が相次いでるってきいたんだが。 (ウィル そいつぁ「マッドガッサー」の仕業でい。 (ミナワ あ、私もそれ聞いた事あります。 会ったことはありませんけど。 (シェイド 何者カガソウイウ効果ノアル「ガス」ヲ撒キ散ラスラシイナ。 (裂邪 この町は本当に都市伝説だらけなんだな; (バク あと、女になるガスを女があびたら、ヤらしい気持ちになるそうだバク。 (裂邪 へぇ、ヤらしいねぇ・・・ (裂邪 ミナワ、ちょっと出かけよう。 (ミナワ へ? どこへですか? (シェイド 待テ貴様、犯罪ダゾ? 【団体さんの話】 (ミナワ えっ!? ご主人様、今何と仰いました!? (シェイド 「組織」モ「首塚」モ知ラントハメデタイ奴ダナ・・・ (裂邪 え? なになに? 俺そんな悪いことしたの? (ウィル 「組織」ってのは、都市伝説専門の警察みたいな感じだと思って下せえ。 (バク 「首塚」は平将門が率いている「組織」の敵対勢力のようなものだと聞いたバク。 (ミナワ この町では他にも「怪奇同盟」とか、かなり多くの団体があるんです。 (裂邪 へ~、結構あるんだな。 (裂邪 ・・・もしかして、俺の世界征服の夢って厳しいのか? (四天王 かなり。 【油断ならない話】 (裂邪 「一に褒められ二にふられ、三に惚れられ四に風邪」・・・って知ってるか? (ミナワ えっと・・・確か「くしゃみ」、でしたよね? (裂邪 あれって都市伝説か? (シェイド 原義上ハ、ソウナルダロウナ。 (裂邪 ふ~ん・・・・・・ (四天王 ドキッ! (ミナワ ご主人様、これ以上はホントにお体がもちませんよ!? (ウィル 正気になってくだせぇ旦那ぁ! (バク 少しは自分の事も考えるバク! (シェイド 今度コソ貴様ヲコノ手デ消スゾ!? (裂邪 な、何だよお前ら!? 【お化け屋敷 1】 (担任 ―――というわけで、このクラスの文化祭の出し物は「お化け屋敷」に決定しました。 (一同 イェ~イ! (担任 内容はどうするんだ? (男子A 人魂! (女子A 死神! (男子B 化け物! (担任 いやもっと現実的なものにしろよ; (裂邪 先生、今出た奴全部用意できますが? (男子C さっすが裂邪! (女子B 黄昏クンかっこいー! (担任 じゃあ頼むぞ黄昏。 (裂邪 ―――ということで、お前達に協力してもらうことになった。 (ウィル お安いご用でい! (獏 待てこらクソ主ィ! (シェイド オ前ニトッテ我々ハ何ナノダ!? (ミナワ 皆さん大変そうですね・・・; 【お化け屋敷 2】 ボッ・・・ (男子A うわ! 人魂!? コロシテヤル・・・ (女子A キャー! 死神!? グアォ~! (男子B うお! 象の化け物!? (男子A お前スゲェな! でもどっからあんなの持ってきたんだ? (裂邪 トップシークレットだ。 (獏 (あんのヤロォ・・・) (シェイド (イツカアイツヲコロシテヤル・・・) 残念な事に校長にボツられたそうな ...Fin 前ページ次ページ連載 - 夢幻泡影
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4367.html
(清太 ライサちゃーん! いたら返事しろー!! ・・・うーんダメだ、見つからない こっちにはいないのかな? 師匠や漢兄ちゃん達が見つけてればいいんだけど・・・ (セキエ トコロデ清太ヨ (清太 うおっビックリした、久しぶりだなお前喋ったの (セキエ ソニータイマーノ作者ノ話デハ喋ッタガノ まさかのダブルメタ発言、誰かツッコミ召喚してくれ (セキエ ソンナ事ハドウデモヨイ 堂々ト都市伝説ノ力ヲ行使スルナ 今、俺は海の上を“走ってる” どうやってるかって? 簡単だよ 海を凍らせればいいのさ 「水晶は永久的に凍ったままの氷」の能力で必要なだけ海面を凍らせて、 足を水晶に変えればあら不思議、一瞬にしてスケートリンクの完成だ 走るというより滑るだけど、これなら走るどころか泳ぐよりも速い (清太 良いじゃん、見ろよ誰も見てないし (セキエ ソレデモ一般客ハオルダロウガ!? (清太 あのなぁセキエ、じゃあお前は女の子の命と俺が都市伝説契約者だってバレないようにするのとどっちが大事なんd――― どごぉん!!! どこからか、爆音のような音が聞こえた (清太 ッ!? な、何だよ今の!? (セキエ ムゥ・・・都市伝説契約者ガ集マッテイルノハ感知デキタガ (清太 い、一応行ってみるか! 師匠との合流も兼ねて、俺はくるりと方向転換して音のした方へと向かった それにしても水上スキーは良く聞くけど、水上スケートって早々無いんじゃないかな 暫くして浜辺に近づくと、師匠やミナワ姉ちゃん、漢兄ちゃん、ローゼ姉ちゃんの姿が見えた あと、もう一人 (清太 あ!ソウルシスター! 麻夜姉ちゃんだった (麻夜 え?・・・あ、ソウルブラザー、来てたんだ (清太 まぁね・・・ところで何があったんすか? ボロボロだけど (裂邪 俺に質問するな・・・あっとそうそう、ライサちゃん見つかりました (清太 マジすか! 良かったぁ、こっちも全然見つからなくて――― 「ねぇ、あの子も知り合い?」 「うーん、お兄ちゃんの知り合いみたいだけど・・・」 ふと、声が聞こえたので見てみると、知らない団体さんがひそひそ話していた どうやらこの中の誰かの知り合いのようだ というか、1人だけ面影が師匠そっくりなんだけど、もしかして・・・ (清太 師匠、この人達は? 「「「「“師匠”!?」」」」 (裂邪 あぁ、俺の弟とその友人、あと契約都市伝説だよ (清太 水無月 清太って言います。師匠の一番弟子です (正義 すごいねお兄ちゃん、弟子なんてできたんだ! ボクは黄昏 正義、こっちは大王 残りの自己紹介は割愛 (勇+奈+コ+楓 酷い!! (清太 凄いっすね、皆契約者っすか? (ローゼ おほほほほ、『都市伝説は互いに引かれ合う』、ですわ♪ (裂邪 ついでに、互いに惹かれ合っちゃったりもするぜ、なぁミナワ? (ミナワ も、もぉ、調子良いんですから・・・/// (清太 ・・・ん? (漢 どうかしたの? (清太 え、いや、別に・・・ ・・・何だろう、何か忘れてる気がする 大事というか、滅茶苦茶厄介な何かを (実 清太ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! (清太 思い出したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?? 悪魔が来た トリックスター・空出 実が俺の夏をぶち壊しにやってきた!? (実 清太ぁぁぁぁぁぁ!!俺とランデブーしてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! (清太 師匠助けてぇ!? 跳びかかる実から、俺は自分の身を守るように腕で庇った どうせ邪気がないんだろうと思ってたが、念の為に腕を水晶に変える しかしどうだろう 衝撃が一切こちらに来ないのだ 恐る恐る、俺は腕を退けた (実 むぐっ・・・むむっ・・・ (裂邪 ヒッハッハッハッハッハ、何か可愛いロリっ子が落ちてきたぞかぁいいなぁ 師匠が実を抱きしめていた 守ってくれたんだろうけど・・・これは、何とかしないといけないな と思った瞬間、師匠は俺を含めた6人の拳をまともに受けた (裂邪 グハァ 軽やかに宙返りして吹っ飛ぶ師匠 (ミナワ 言った傍からどういうことですかこれはぁ!! (ローゼ いい加減おいたが過ぎますわよ裂邪さん!? (麻夜 他の女の子にも手を出すなんてホンっト変態さんね!! (勇弥 裂邪さん、これはいくらなんでも犯罪だぜ? (奈海 あんた一体どんだけ年下が好きなのよ!? (清太 ・・・実、大丈夫か? 師匠から解放され、砂地に膝をついて俯いている実に声をかけた その直後、ひし、と俺は彼女に抱きつかれた でも、いつもみたいな馬鹿力じゃない、なんだか弱々しい (清太 み、実? (実 ・・・あの人こわい 涙目で、ただ一言訴えてきた ダメだ 普段とのギャップがありすぎて可愛く思えてしまう 俺は姉ちゃん一筋なのに! ...see you NEXT 前ページ次ページ連載 - 邪気殺し
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1845.html
【上田明也の探偵倶楽部】 ベッドで思い切り寝込んでいる男性。 恐らく高熱が出ているのだろう、氷枕をしている。 まあ俺のことである、今俺は風邪を引いているのだ。 「こんにちわ皆さん、最近自分のここの所の生活がアニメ化できそうでわくわくしている上田明也です。 でも主人公と言うよりラスボスな気もして悶々しています。 探偵兼殺人鬼という厨二病全開過ぎて死にたくなる二足のわらじを履いているし行けると思うんですけどね。 まあ探偵の仕事、なんていっても依頼が来るのなんて週に一、二回ほどです。 しかも、都市伝説で仕事を終わらせてしまうのでお金も手間もかからないと。 殺人鬼の仕事なんてさらなりって奴です。 仕事ですらない。 何を言いたいかって言うとすごく暇なんですよ、ええ。 そんな暇なときはどうしているのかって? テレビかネットでも見て時間を潰すに限りますよ。」 誰かに語りかけるように独り言を呟く。 これを行わないと自分の日常が始まらない気がするのだ。 「マスター、生きてますか?」 いきなりの寝室のドアを開けて飛び込んでくる幼女、俺の契約している都市伝説「ハーメルンの笛吹き」である。 彼女の手の上には緑色のおかゆがこんもりのっかったお椀があった。 「うわ、やめろお前がおかゆなんて作るんじゃ……。」 「つべこべ言わずに食えよおらぁ!」 どうやら俺の昼食らしい。 「うに゛ゃああああああああ!?」 病人という存在の弱さとおかゆに有らざる苦みを口中で噛みしめながら俺はそのまま意識を絶った。 ああ、幾ら都市伝説を使いこなしても駄目な物は駄目なんだなぁ……。 【上田明也の探偵倶楽部5~真夜中の赤い砂嵐~】 あの悪夢のようなランチタイムから一体何時間経ったのだろう? 俺が目を覚ますとまず最初に時計を確認した。 真夜中の十二時。 なんということだ、12時間も眠ってしまっていたらしい。 酷く喉が渇いた。 腹も減っている。 体中が痛い。 頭はまるで捻子を突っ込まれたようだ。 思えば、あの謎の黒服達に追いかけられている夢を見てからずっとそうだ。 只の風邪ではないのだろうか? 「メルー、メルゥ?」 掠れた声で我が愛しの都市伝説を呼ぶ。 「うへへ、……これ以上食えません。」 隣で熟睡していた。 幼女の都市伝説が隣で寝ている。 どんな悪戯をしても問題無いだろう。 成る程、ロリコンたるこの俺にとっては風邪さえ引いていなければ中々魅力的な状況だっただろう。 今すぐ押し倒してこの天使のような頬や この世の美をすべてそこに集約した尻などを好きなだけ愛でてから 本丸に突撃するのも中々どうして魅力的だったろう。 「残念ながら俺も食えません、と。」 意味が違うわ、と一人ボケ突っ込みをしながら俺は冷蔵庫まで比喩じゃなく這っていった。 冷蔵庫を漁ると すっかりカラカラになったトマト ポカリスエット――――――恐らくコレを飲むべきなのだろう 安物の粉チーズ ケチャップ マヨネーズ ソーセージ 鯵の干物 が入っていた。 「ああ………。」 十二時間を無駄に過ごしてしまった後悔を噛みしめながらポカリスエットを胃袋にそそぎ込む。 カラカラに渇いた喉やもう何も入っていない胃袋が急な来訪者に驚いて活動を始めた。 それにしても腹が減る。 スパゲティをゆでることにした。 台所の隅に転がっていたタマネギを適当にバラバラに切り刻む。 カウンターに捨て置かれていたニンニクの欠片なども適当な感じで細かくしておこう。 フライパンにオリーブオイルを引いてゆっくりと暖める。 ジュゥワアアアア! ニンニクと一味唐辛子を入れて炒めると美味しそうな香りが立ち上ってきた。 麺の方も中々上手そうに鍋の中で踊っている。 眠りすぎて腐り落ちそうな頭が作り替えられていく。 鍋の中のゆで汁をお玉一杯、よりちょいと少なめにフライパンに入れる。 油とお湯が混ざって白濁し始めた。 麺の様子を見ると丁度芯が残っている固ゆでの状態だ。 ここで麺をフライパンの中に突っ込む。 白濁した液体と麺は絶妙な具合で絡む。 ここで火を止めてナンプラーと鯵の干物を刻んだ物も混ぜ合わせる。 アンチョビの代わりにはならないだろうが無いよりはマシだ。 皿を出して盛ると中々悪くない出来だった。 箸でにゅるにゅると噛みしめると何とも言えない幸せな気持ちになれる。 「中々良い出来だぞ、上田明也。お前もやれば出来る子じゃないか。」 自分で自分を褒めてから何とも言えない寂しさを噛みしめた。 「……寝るか。」 自分に言い聞かせるように独り言を呟いてから寝室に向かう。 まだ自分の体温が残るベッドに潜り込んで瞳を閉じた。 ちなみに我が探偵事務所はあまり広くないので基本的にメルとは添い寝である。 身体が冷えるので湯たんぽ代わりにメルを引き寄せた。 「だからもう食べられないってヴァ………。」 夢の中でも何か喰っているらしい。 本当におめでたい奴である。 「喰っちまうぞ。」 「うわ、ハンバーグが追いかけてきた!?」 メルが急にうなされ始めた。 ハンバーグに追いかけられる夢って大して恐ろしく思えないぞ。 「………今度こそ寝るか。」 俺はまぶたを閉じて頭の中を空っぽにした。 どれくらい時間が経ったのだろう。 時計を見るとベッドに入ってから30分ほど経過していた。 ―――――――――――眠れない。 仕方ないので隣に寝ている幼女に襲いかかろうかとも思ったが ニンニクまみれの口で襲いかかっても只の嫌がらせだ。 それは自分の美学に反する。 適当にテレビやらネットでもして時間を潰すとしよう。 自分の部屋に入るとテレビをつけて深夜の通信販売番組をながめる。 いかにも吹き替え翻訳っぽい声が面白いのだが結局は同じ番組の繰り返しなのですぐ飽きた。 次はパソコンのスイッチをオンにした。 ヘッドフォンをつける。 何か面白いニュースはないかと探し回ってみる。 「お、俺のニュースじゃないか。」 様々な犯罪についてまとめたサイトの中でハーメルンの笛吹き関係の物を見つけた。 中々噂に尾ひれが付いている物である。 どうやらこの国の人間には俺が警察組織の幹部の子供だと思われているらしい。 どこぞの漫画でもあるまいに警察幹部の子供が悪い奴ばかりみたいな物の見方はやめて欲しい物だ。 しばらくニュースサイトを見て回っていると画面上にいつの間にか知らないウインドウが出てきていた。 タブブラウザを使っているのでリンクで飛ぶときにウインドウが出る事なんてありえない。 カチッ! 試しにそれをクリックしてみる。 「あ/か Yes or No」 「おおこわいこわい。」 都市伝説の赤い窓ではないか。 この町はネットサーフィンものんびりできないらしい。 イエスもノーも押さないで放置しておく。 都市伝説などという物は関わらないに越したことはないのだ。 どうせ放っておけばそのうち消えるだろう。 「スーパーハッカーだかスーパーハカーだかと仲良くなっておけばこういうのも簡単に解決してくれるのか?」 あくまで自分の能力は最低で最高なこのアナログ世界におけるものでしかない。 ひとたび電波だの電子だのネットだの言われてしまうとどうしようもないのだ。 やれやれだ。 自分の無力さを噛みしめながら椅子に背中を預けて目を閉じる。 おっ、良い感じで眠たくなってきた。 キーーーーン なんだ、この妙な音は? どうやら後ろから聞こえているようだ。 くるりと後ろを振り返ってみるとテレビが砂嵐になっていた。 そうだ、さっきからつけっぱなしにしていたのだ。 テレビを消そうとテレビに近づくと画面の奥から何か妙な物が見えてくる。 「今日の死亡予定者 上田明也 左門恭二 下田憂晴 右衞門絹 本日の死亡予定者は以上です。」 「なんですと?」 迷うことなく村正を手にとった。 新品だったがテレビをざっくりと斬りつける。 テレビに刃物が食い込むか否かの瞬間、テレビから真っ黒な手が伸びてくる。 それはテレビを壊されてすぐに消えるかと思った。 どうせあんな手だけでは殺せまい、俺はそう思っていた。 ところがだ。 手は俺を狙うことなく“真っ直ぐに”パソコンへ向かった。 俺は自らの判断の甘さを恥じた。 黒い手が狙って居たのはそれだったのだ。 カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ 「――――――しまっ!」 「赤い部屋は好きですか? ニアYes or No」 パソコンの画面は真っ赤に染まった。 「野生の都市伝説が連携とか聞いたことねえぞおい!?」 ベゴン! ベゴン!ベゴン! ベゴベゴベゴベゴベゴ!! 部屋につぎつぎと赤い手形が付く。 どうやらやってしまったらしい。 「っざけるなよ!」 目の前のパソコンを切り刻んで破壊する。 だが赤い手形は増え続けている。 もうパソコンをどうこうしても駄目らしい。 部屋を出ようとした次の瞬間に扉が閉まった。 どうあってもここに閉じ込める気だ。 「つまりだ。」 そのことから、俺は一つの推論を得た。 ビュン! いきなり鉈のような物が俺めがけて振り下ろされる。 いや、鉈ではない。 鉈のような雰囲気のする何かが、と言うべきだ。 「――――――危ねえ!」 間一髪でそれを躱すと鉈が落ちてきた方向を見る。 「……何も居ない?」 確かに、赤い部屋は被害者を血塗れにして殺すがその方法は指定されていない。 つまり血塗れになるならば何でも良いのだろう。 スパッ そう思っていると腕が裂けて非常に良い勢いで血が流れ始めた。 まずい、対策を打たないと……。 そう思った俺はすぐに窓ガラスを壊して部屋を出ようとした。 「赤い部屋と言っても所詮は部屋。 つまりだ。 部屋じゃなくなればあいつは俺に手出しをすることは出来ない。」 バリーン! 華麗に窓ガラスを割って地上2階から飛び出す俺。 下に停めてある誰かのワンボックスカーに飛び降りる………、てあれ? 俺が飛び出した先には先程まで見ていた真夜中の町の風景は無かった。 「赤い部屋は……好きですか?」 広い部屋。 西洋風の広い部屋。 すこし違和感を挙げるとすれば調度も壁も真っ赤な所ぐらいか。 それが異常すぎる事態なのだが。 しかし俺はそれよりも部屋の奥の暗闇から覗く瞳の方が恐ろしい。 暗闇の奥に紅く光る瞳。 あれは一体何なのだ? 「赤い部屋は、本来人々のネットに対する希望や夢を詰め込んだ場所でした。」 悲しげな声が響く。 「何時からだったんでしょう、人々がネットに対して怒りや恨みなどの暗い感情をぶつけ始めたのは。 そうやって私は赤い部屋になったんです。 ここにはそういうネットを通じて人々がはき出したくらぁい感情のたまり場。 だから真っ赤に真っ赤に染まってしまった。 あなたもそうやって暗いところを覗き込もうとしたんでしょう? だから死ぬの。 間違いなく死ぬ。 深淵を覗く物はまた深淵に覗かれている。 それを忘れて貴方は人々が無限に繋がりあうこの電脳世界の暗い場所を見てしまった。 人々の悪意によって貴方は死ぬ。 私のせいじゃない、私にそれは止められない。 ――――――――――――死んで。」 ザクリ 肉が裂ける音がして自分の身体から血が流れ出る。 今度は足か、逃げることも出来ない。 どうやら俺は異世界に連れて行かれてしまったらしい。 異世界にジャンプできる都市伝説なら助けに来てくれるのだろうが……そんな都市伝説俺は契約していない。 無力な物だ。 こうやって対策を考えている内にどんどん血は流れ出していく。 まずい、これは死ねる……! 死ねる、が、まあ良い。 死ぬなら徹底的にあがいてからの方が良い。 すると案外幸運は転がってくる物だ。 「赤い部屋って、どんな都市伝説か知っている?」 「知ってるに決まっているじゃねえか。 被害者は血塗れで死ぬんだろ?」 「正解。だから貴方は即死しない。ゆっくりゆっくり血を流して死ぬ。 人間は本当に脆い。しかしそんな人間の思念が……、私を変えた。 私はもっと良い物として生まれたかったのに……。」 「良い物になることが喜びなのかい?」 「――――――あたりまえじゃない!」 「良い存在になるのが君の喜びなのか。」 「そうだよ。」 俺はわざとらしくため息をついて遠くにいる赤い部屋の主を挑発した。 「――――――――――――くだらねえ。」 こうなれば後は勢いだ。見せてやる、上から目線性悪説。 「全ての人々から喜ばれ愛される善なる存在?良い人?明るいインターネットの未来? バーカ、俺はそんな下らない物認めないぞ信じないぞ。 良い存在?善良なる存在?誰が決めた?誰が決める? それを決められるのは誰なんだ?そうだよ、お前だって解っているだろう? ………そうだ、それは決められない。 お前の価値を決定するのはネットに関わる人々全てなんだよ。 万人共通の幸福や万人共通の正義なぞ有るわけがない。 人は誰しもが不完全で不公平な自分だけの秤を数千年前――――お前が生まれるずっと前からだ、 プラップラプラップラ振り回してきているんだ! お前の在り方を勝手に歪められた? 冗談は休み休み言えという物だ。 世界に存在する全ての物は互いに影響を与えあいながら生きているんだぞ? そんな中で純粋培養された揺るぎない存在などあり得るはずがない。 お前の最初の願いですら恐らく誰かによって設定された物であってチッポケなお前自身の願いなど……」 どんな台詞も締めが肝心。 「――――――――――――――――――端から無かった。」 キリッ いかにも俺は格好良い台詞を言いましたよって顔をするのが肝要。 「……………うぅ、でも私は!」 それでも何か言おうとする赤い部屋の主。 しかし言葉は続かない。 「なんだ!なんだっていうんだ!答えられるか? いいや、お前は答えられないね! お前は自分という存在について自分で考えたことがない。 何になりたいかは考えても己が何であるかは考えてもみていなかった! そんなお前が答えられるわけゴォッッフウウウウウウウ!!!」 俺は勢いよく吐血した。 辺りがドンドン真っ赤に染まっていく。 DANDAN身体冷えていく! ……駄目だ、死ぬわこれ。 「…………大丈夫?」 赤い部屋の主がこちらに近づいてくる。 あ、意外と美人だ。 ロリコンじゃなければ……、いや、俺ロリコンだったっけ? うん、あれは合法ロリだ。 そういうことにしておこう。 「大丈夫なわけ無いだろうが!あと少しで死ぬわ! お前のせいだ!どうしてくれる! そうやってお前は何人もの人間を殺してきたわけだ。 俺もその中の一人になるってか?そうだろうな、俺の命は只今消失しそうだからな!」 「私のせいじゃない!そういう風に貴方達がしたんでしょう? 私は………。私は人を殺したくなんて無いし赤い部屋をもっと楽しいところにしたかった!」 「貴方達って誰だよ!人間か?下らないね、それこそ下らない。 人間程度に左右されてんじゃねえぞ!」 怒鳴りつける。 こちらが普通の人間じゃないと解っているらしいしついでに脅してみよう。 ちなみに彼女が俺に左右されているのに人間に左右されるなと説教されているのはかなり理不尽だ。 「ひぅうッ!」 ビクッとなった。 割と可愛い声しているじゃないか。 「まったく、俺を殺す割には大したことのない奴じゃないか。 楽しいところにしたいなら楽しいところにすればいいじゃねえか! 他人なんて関係無い!もっと!もっと自分で楽しいこと探してみろよ! 他人から与えられる物だけを娯楽として享受するような人格に、知性に、本物の娯楽なんて味わえない。 結局大事なのは自分だろうが! それともあれか?人間に依存する形でしか存在できない都市伝説だから人間の思うとおりにしか動けないってか? それなら誰か良く解らない噂じゃなくて俺に依存してみる気は無いか? きっと楽しい物が見られるぜ?」 立ち上がって赤い部屋の主を抱き寄せる。 赤い瞳、青みがかった髪、白い絹のワンピース。 なんだなんだとても可愛いじゃないか。 まあ合法ロリの範囲だ。 「もう一度言おうか、俺に頼ってみろよ。」 耳元でささやく。 細い首筋と滑らかな肌が触れていて心地よい。 「う、う、うるさぁい!」 もう半狂乱気味にわめく赤い部屋の主。 人間と話したことがあまりなかったのだろう。 しかし俺も時間がない。血がない。仕方がないし仕方もない。 彼女に対して仕上げを行おう。 「でもな、聞いてくれ。ここからが………、大切なんだ。」 「どうせなんか説教するんでしょう?ていうか何よ!なんでそんだけ血を流しているのに死なないのよ! おっかしいんじゃないの?死ぬんじゃないの?馬鹿よ!アンタ馬鹿!知らない、私は何も知らないんだあ!」 「そうだ、その通りだ。俺は馬鹿だよ。お前の言うとおりだ。」 「………え?」 「俺、子供の時はそこそこ良いところのお坊ちゃんとして育って居てさ。 家族も優しかったし友達も沢山いたしそこそこ幸せに過ごしていたんだ。 でも、都市伝説と契約する為にそれら全部捨てちゃった。 将来は弁護士にでもなってから親父の会社継いで人の数倍幸せな生活しようと思っていたのにだ。 なんでだと思う?」 「………あんたが馬鹿だからじゃない。」 「そう、そうなんだよ。でも………。」 おぅふ、マジで意識がなくなってきた。 ここからが勝負だ。 「でも?……でもどうしたのよ? 死んだの……?ねぇ、何か話してよ………。」 よし、良い感じで心配している。 このまま少し死んだふりしていれば良い。 おお、良い感じに傷がふさがり始めた。 出血死のタイミングはこいつが握っているんだからこいつに殺したくないって思わせれば上出来だ。 「……ああ、気を失っていたのか? どこまで話したっけ? そうだ、俺が馬鹿だという話だ。 その通り、お前の言うとおりに俺は筋金入りの馬鹿なんだ。 でもな、それでも欲しかった物がある。 たとえ馬鹿と言われても、どんなにねじ曲がった手段でも、目指す物がある。 愚かで結構、邪悪で結構、弱者で結構、なんであっても結構だ。 でも、譲れない物があった。お前にはあるか?俺にはそれがあるんだ。」 「な、何よ?」 「そうだな、愛………かな?」 おおくさいくさい。 うわ、赤い部屋の主も固まってる。 引いてるよこれドン引きされてるよ。 高校の頃ロリコンがばれかけた時と同じくらいやばいってばこれ。 しかしここで幼女とか言ったら呆れられる、それは冗談じゃなく俺の死に繋がる。 まったく困った話だよ。 「………愛なの?」 聞き返してきた。 どうやらまだなんとか俺は生きていて良いらしい。 「ああ、愛だね。都市伝説の力を俺が求めたのも全部それだよ。 俺はね、他人の心の痛みがわからないんだよ。 どれだけ必死になっても全く解らない。 言葉としては解るんだよ? でも実感としては解らない。 そんな俺には心の底から安穏とできる居場所なんて無かった! 他人の痛みが解らない人間だから他人に理解して貰えないなんてルールはないはずだ! 狂ってるよな、狂ってる。でも逆に考えればそんな自分の心の痛みを解ってくれる恋人がいればそれは何にも優先する。 だから、お前も俺と一緒に来ないか?」 「………今、恋人居ないの?」 「居ない。なってくれるか? なってくれるとすごく嬉しい。」 おお、外道外道。 返事はない。 代わりに契約書のようなものが目の前に落ちてきた。 すでに二つの都市伝説と契約しているけれど……、何故だろう。 俺の器はまだ広がる気がするんだよ。 サインに自らの名前を書く。 全身の血管が膨張していくような感覚だ。 脳髄が揺さぶられて内蔵一つ一つがひっくり返っているんじゃないか? ああ、吐きそうだ。酷い嘔吐感に俺は襲われて居るのか。 しかし、それでも、未だ俺が正気を失うことはない。 正気なんてとっくに失っていたか? それにしてもまだ自分が化け物じゃないって解る、良いことだ。 それにしてもどこまで都市伝説を突っ込めば俺の身体は破裂するんだ? 「ところでお前をなんて呼べば良い?」 名前というのは大事だ。 「好きにすれば?」 ぶっきらぼうに返事をされた。 ははは、愛い奴め。 他人に名前を任せるのは自らの在り方を決定されるような物だというのに。 「そうか、じゃあお前は今日から茜さんだ。とりあえずこの部屋から出してくれ。 愛しているぜ。」 やった俺、よく頑張った。 「ん、解った……。感謝してよね。」 かくしてこの俺上田明也は都市伝説の助け無しで赤い部屋からの生還に成功したのであった。 厳密には赤い部屋自身の能力で帰って来たのだが細かい所は良いんだよ。 【上田明也の探偵倶楽部5~真夜中の赤い砂嵐~ fin】 朝、目が覚めると俺は思いきり自室の椅子で眠っていた。 ネットゲームでいうと寝落ちだ。 面倒な事件もひとしきり区切りがついたのでとりあえず自分にナレーションをすることにした。 「……と、いうお話でした。 メルにはばれていません。 ばれたら修羅場です。 つーか俺の身体ってなんなんでしょうね? 知らない間に勝手に都市伝説に対する容量が増えているとかね。 俺は身体があると言うよりは生体都市伝説運用装置とでも言った方が良い状態みたいだしさ。 ほんとうにやっていられませんよ。 次回の上田明也の探偵倶楽部は豪華三本立て! オムニバス形式のお話を予定しております。 それじゃ来週もまた見て下さいね? じゃんけんポーン! グーの貴方はチョーラッキー! うふふふふふー……、ガクリ。」 カタ ヴィーン…… 急に目の前のパソコンが動き出す。 「あ/か」 まただ。 どうやらまだ俺を眠らせてくれないらしい。 「あなたは私のことが好きですか?」 やれやれ、といった感じで肩をすくめると俺はとりあえずイエスを押した。 【上田明也の探偵倶楽部 続く】
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4500.html
誰、お前 あん?あー、あの女の元カレか。何?俺に用? 返せ?良いぜ。あの女はもう飽きたし。 新しい女作ろうと思ってたとこなんだよ。 あー?何怒ってんだよ。返す、つってんだろ? 何そいつ。あぁ、口裂け女か。お前も契約者かよ。 あ?そうだよ。俺も契約者だよ。何のかって?あー、そうだな。 おい、口裂け女、お前……そいつ殺してくれ。 おーおー、何がなんだか分からないって顔だな。自分の都市伝説に殺されかけてんだもんな、当然か。 あ、これ、俺の都市伝説、「運命の赤い糸」な。これ使うとどんな女も俺の虜になんだよ。お前の口裂け女みたいにな。 ああ、そうだ。あの女にも使ったよ。顔がよかったからな。数回ヤったら飽きたけど。 あ、死んだか?……死んだな。 あれ?契約者死んだのに何でお前まだいんの?あ?あー、じゃあ死んでくれる? 俺が好きなんでしょ?俺と契約したいんでしょ?死んだらしてやるよ。 ………………よし、行ったな。あんなキモい顔の女嫌だっつの。 あーあ、どっかに良い女いねぇかなぁ。 「単発もの」に戻る ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2375.html
「声優の重要性」 とある男女2人が都市伝説と戦っていた。が、カップルとは違う。少し似通った2人。そう、彼らは二卵性双生児。名前は 中人本規(なかひと もとのり)と中人釘実(なかひと くぎみ)。彼らが戦っているのは『首なしライダー』。 本規「まずいねー。これは能力発動しないと…」 釘実「確かに…。やるしかないわね」 (そういうことなら、私に任せるネ!!) 釘実の頭に某ジャンプ漫画の似非中国娘の声が響く。彼女の契約した都市伝説は『釘宮病』。 「フハハハハハハハ!!! お前たち人間が俺に勝てると思っているのか!」 少し噛ませ的な台詞を吐く首なしライダー。 釘実(そうね…。ここは戦闘能力の高い貴方に任せるわ。“K型”) 釘実(K)「ほあたアアアアアアアアアアアアアア!!!」 某似非中k(ryっぽい掛け声を出しながら首なしライダーを蹴飛ばす。『釘宮病』の能力のひとつ、釘宮理恵が中の人をしているキャラの能力の使用である。 本規「ぶるあああああああああああああああ!!!」 突然渋い声になる本規。そして飛ばされてきたライダーを攻撃する。彼の契約した都市伝説は『C.V.若本』。能力は若本ボイスになり戦闘力が上がる、と言うものである。 「なめるなああああ!!!」 が、バイクを器用に使い回避する。そして、ピアノ線を出し絞殺しようとする。しかし、 本規「骨まで砕けろぅぅぅぅぅぅ!」 本規が強烈な一撃を叩き込む。これは流石に避けられない。 釘実(今のうちに…行くわよ“L型”!)「バカバカバカバカバカバカバカァーーーー!!!」 首なしライダーの耳にルイズ(ryの声が響き渡る。そして… 「今のは結構やばかtt…くぎゅううううううううううううううううう!!!」 感染した。首なしライダーが感染したのはL型ウィルス。ルイズ(ryの声や画像から感染する。そして、釘宮病の主な症状『定期的に釘宮ボイスを聞かずにはいられない』。 首なしライダーが感染したのを確認すると、釘実は黙った。これ以上釘宮ボイスが聞けなくなるように。最初のうちはまだ平気だったが、時間が経つにつれ禁断症状が出るようになる。 「う…く、くぎゅうううう…あの、声を…」 禁断症状で身動きが取れなくなった首なしライダー。動けなくなったのを確認し、中人兄妹はその場をあとにするのだった… つづく